「当たり障りのない話題」とは?
初めましての人とお話しするときに
あなたなら何をお題にしますか?
きっとまずは
「当たり障りのない話題」
をチョイスするのではないでしょうか?
*
福岡に来てからというものの
出会う人全て初めましての人ばかりで
初めてお話しする、という機会が多くなったのですが…
なんとなく、嫌だなぁ、
って感じる時と
あー、この人と仲良くなりたいなぁ、
ってなる時とで
話題の傾向があることに気がつきました。
それはズバリ、
話題の内容の登場人物が
自分一人で終わるか否か
です。
嫌だなぁと思う人から振られる話題は
いつ結婚したの?
子供はいるの?
子供は早く産みなよ!
旦那さんはどんなお仕事なの?
年の差なんて大変ね
家族構成はどうなってるの?
という、
プライベートの周辺情報の探りや意見の押し付け
〇〇さんにこんなひどいことされたんだよ〜
知らないと思うけど、〇〇さんはね…
この話は知らないほうがいいかもしれないけど…
という、真偽が定かでない
第三者のネガティブな情報供給や探り
いわゆるマウンティングやディスりですね。
この辺りは、
これ以上この人と話したくないなぁ…
こいつと話すのめんどくさぁい
という気持ちでいっぱいになります。
おそらく、そこで話題を提供したら
また他の別の人とのネタにされるんだろうな
あの人ってああなんだってさ、こうなんだってさ
って自分のいないところで話すんだろうな
と思えてしまいます。
事実、その確率も高いでしょう。
そうやって、自分の知らないところで
勝手に自分の輪郭が伝言ゲームのように
自分の知らないところまで広がって行くのでしょう。
「あぁwあなたが例の人ね」
って知らない人に言われるのって
結構気味が悪いものです。
逆に、仲良くなりたいなぁって思うときは
互いに自分の好きなもののお話をしているときです。
例えば、
最近見た面白い映画や本
オススメのご飯屋さん
一押し商品のプレゼン
趣味やマイブーム
好きなアーティスト
最近あった楽しい思い出
とか。
そんな、
本当に素朴なんだけど
その人の好きなものや、嬉しかったこと
最近ちょっと感動したこと。
あとは、
自分の大切にしている価値観についてのお話とか。
そんな話をしているときは、
知らない知識であればとっても興味深いし
時間があるときに試してみたりして
次に会った時の話題にもできる。
何よりも、
なるほど、あなたはその距離感がスタートラインで
あなたとの仲はそこから詰めていったらいいのね!
と、その人との出だしの距離感を知れる気がします。
いつだってわたしは、
あなたの話が聞きたいし、
目の前にいるあなたと話をしています。
まだあなたのことをよく知らないのに
もっと知らない人の話なんかしてどうするの?
「へぇ」「そうなんですね」としか答えられないよ。
その眉間に皺が寄って口角が下がった不平不満は
知り合って間もない人に吐かなければいけないの?
「あなたのために教えるけど」って言われても
そうまでしないと、あなたは味方が作れないの?
あぁ
とっても哀れな人だな
って思う。
ここにいない「誰か」のことは、どうでもいいの。
それは自分が知り合ったときに
実際に見て聞いて接してから考えるから。
「あなた」と仲良くなるために「あなた」の話を。
「わたし」の話を聞いて、「わたし」を知って。
それができないなら、
わたしは「雑談」なんてしないほうがマシです。
おそらく、話している側からしてみたら
愚痴も不満も誰かの悪評も
「日常の話題」
「当たり障りのない話題」
という括りなのだと思うのです。
誰かに嫌なことをされたり
嫌な思いをしたときは
同じ思いをして欲しくない、とか
予防線が張れるように情報提供を、とか
そんな風に思う気持ちもわかります。
それでも、第三者の話題は、
知り合って間もない人に必要なのでしょうか?
褒めている、尊敬しているという話題ならまだしも
悪評や悪口は、聞く側も大変です。
情報を一方的に押し付けて
強制的に同意を求めるのは、
とっても暴力的です。
何よりも知らないことに対しては
簡単に同意もできないし、
そもそも距離感の掴めていない相手に
自分の意見を投じることは
人によっては大きな勇気がいることです。
聞きたくなかったのに聞き流せなくて
モヤモヤする人もいるでしょう。
もちろんこの話は
わたしの好みの問題が
多分に含まれていると思います。
すでに仲良くなった人であっても
極力平和な時間を共有したいので
誰かに対する不満や、何かに対する愚痴は
今ここで言うべきではない、と
躊躇ったり、口を噤むことがほとんどです。
言うにしても、相手を選ぶし
先に断りを入れます。
平和な会話だったなぁとニコニコして思える
「当たり障りのない会話」
あなたにとってはどんな内容でしょうか?
ここから春に向けて出会いと別れの季節になるので
仲良くなってみたいなと思う人がいたときには
ちょっと思い出してみてくださいね。